戦争を許さない 

真宗大谷派の不戦決議

一九九五年、宗門は宗議会(僧侶代表者)・参議会(門徒代表者)両議会で不戦決議を採択した。この決議文は次のように結ばれている。

「私たちは、民族・言語・文化・宗教の相違を越えて、戦争を許さない、豊かで平和な国際社会の建設にむけて、すべての人々と歩みをともにすることを誓うものであります。」

罪責を検証した強い生活姿勢

この誓いは「宗門が犯した罪責を検証し、これらの惨事を未然に防止する努力を惜しまないことを決意して」表明されている。

この重い決議に至るまで半世紀。それは宗門の過ちを偽りなく受け止めるために必要な時間だったのかもしれない。明治維新から戦争へと突き進む時代に追従して、親鸞の教えを見失い、国内外の多くの人々に犠牲を強いた。この痛ましい歴史を懺悔し、身をもって償っていく責任を負うものである。だから、「戦争を許さない」「惨事を未然に防止する」強い生活姿勢が、呼びかけられている。

敦賀空襲の時を刻むサイレンに連動

さて、敦賀市では、今年初めて七月十二日十時にサイレンを鳴らし、一九四五年の空襲を追悼する歩みが始まった。小中学校では歴史を学ぶ授業が行われた。「そんなことがあったなんて知らなかった」「おじいちゃんとかの話を聞きたい」テレビで放映されていた小学五年生の感想である。

まず、時を心に刻み、事実を知る。そして、世代をこえて悲しみを共有することだろう。そこで、市のサイレンに連動して当院の梵鐘を鳴らすのはどうだろうか、と考えている。皆さんのご意見をお伺いしたい。

真宗大谷派西誓寺寺報「ルート8」237号から転載

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