目を見て 直接話す

野球のワールドベースボールクラシック日本代表栗山監督が語った言葉

野球のワールドベースボールクラシック2023は、多くの感動を与えて日本が優勝。大谷選手や吉田選手の活躍はもちろんだが、チームをまとめた栗山監督の手腕が高く評価されている。インタビューでこう語った言葉に共鳴した。(取意)

「選手とのコミュニケーションでは、目を見て直接話すことを大事にしています」

最近は、インターネットの普及によって、電話に加えてメールやラインなどの通信手段がよく使われている。しかし、大切なことは本人の前に身を運び、目を見て直接話す姿勢、自分の真意が正確に伝わるように心がけている、ということだろう。

相手を尊び、気持ちを汲みとる

優勝が決まって、ベンチにいた選手やコーチ・スタッフなどがグラウンドに飛び出し、歓喜の輪が拡がっていた。その時、栗山監督は日本代表に追加召集された控えの牧原選手と顔を合わせるや真剣に語り始めた。出番が少なくて申し訳なかった、と謝ったそうだ。 決勝戦の8回・9回は、ダルビッシュ選手、大谷選手を起用。この決定経緯にも心が打たれた。自分からお前投げてくれ、とは決して言わず、投げさせてくれ、と選手の方から熱い気持ちが伝えられて、じゃあお願いしますという流れになった、という。監督という立場にあぐらをかき、上から目線で指示するのではなく、どこまでも相手(選手)を尊び、気持ちを汲みとり、丁寧に意思決定する組織の勝利でもある。

カリスマ医師との共通点

昨年末、連れ合いが東京で手術を受けた。5年前乳がんで周辺のリンパ線を切除した後遺症で、最近腕の浮腫がひどくなり悩まされていた。色々調べたら、リンパ腺と静脈をつなぐ画期的な治療法を開発したカリスマ医師がいる。紹介を受けての通院。

正直、自分はどちらかというと医師に対して負のイメージを抱いていた。「白い巨塔」というドラマの影響もあり、優秀な医師は権威主義的なところがある…と。また、以前ある病院で治療を受けた時、患者を見る

となく、コンピュータ画面に顔を向けたまま話す医師に失望したことがあった。

ところが、このカリスマ医師は全く違っていた。病状の原因、その治療法としての手術の意味、リスクについて…など、患者、付き添い者の目を見て、優しく説明してくれる。専門用語を連発することなく、日常の言葉で。だから、こちらも質問を遠慮なくでき、充分に納得した上で手術。おかげさまで、劇的な症状改善となった。

栗山監督が選手と関わる姿勢に重なる。自分も門徒さんや塾に通われる生徒さんとの関係はこうありたい、と強く思う。

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